直近の価格推移と取引高動向

チャート提供:https://www.gate.com/trade/XRP_USDT
2025年7月中旬以降、XRPの対米ドル価格は着実な上昇基調を維持しています。7月21日には、XRPが日中高値の3.52ドルまで上昇し、一時4%超の値上がりとなった後、終値は3.47ドル付近まで調整しました。過去1週間では12%上昇し、今年3月以降での最高値を更新しています。同時期に、1日平均取引高は7月初頭の約20億ドルから約35億ドルへと大幅に拡大し、市場の活発な参加が浮き彫りとなりました。
主要テクニカル指標の分析
- 移動平均線:今週、XRPの20日移動平均線と50日移動平均線がゴールデンクロス(強気クロス)を形成しました。価格は両移動平均線を大きく上回っており、短期的な強気トレンドが裏付けられています。
- RSI(相対力指数):RSIは現在68前後で推移しており、買われすぎの基準値である70には達していないため、さらなる上昇余地があると見られます。
- ボリンジャーバンド幅:上部ボリンジャーバンドは上昇する一方、下部バンドは収束しており、バンド幅が拡大しています。これはボラティリティの高まりと、強気トレンドが続く可能性を示しています。
- MACD:MACDのファストライン・スローラインはいずれもゼロライン上で上昇を継続し、強い強気モメンタムが確認できます。
オンチェーンデータおよび資金フロー
- アクティブアドレス:7月中旬以降、XRPの1日あたりアクティブアドレス数は平均8万件から12万件へ増加し、ネットワークへの新規流入が明確になっています。
- クジラ保有:1,000万XRP以上を保有するクジラアドレスは過去2週間で15件増加し、合計で約5億XRPを蓄積しています。
- 取引所流出:主要取引所からのXRP純流出は合計2億3,000万枚となり、売り圧力の緩和が現行価格の下支え要因となっています。
機関投資家のポジションと市場センチメント
BitGoやCoinSharesなどの企業による機関投資商品での保有量が増加しており、7月15日から18日にかけて機関投資家の買いが市場を牽引しました。業界レポートによれば、主要資産運用会社がデジタル資産の見直しを進めるなか、XRPは国際送金のベンチマークとして評価され、ポートフォリオへの組み入れが拡大しています。市場のFear & Greed Indexも「中立〜強欲」圏に回復し、投資家心理の持ち直しがうかがえます。ただし、群集心理による過熱的な買いは後発投資家にとってリスクとなる点に注意が必要です。
潜在的リスクとトレード戦略
- 押し目リスク:価格が3.70ドル付近で上値抵抗に遭う、あるいはテクニカルな調整局面となった場合は、3.30ドルおよび3.10ドルのサポート水準を注視してください。
- マクロ経済要因:インフレ率が市場予想を大幅に上回るなど、突発的な世界的経済イベントが発生した際にはリスクオフの流れが強まり、XRP価格への下押し圧力が想定されます。
- 規制リスク:米国や主要経済圏の暗号資産規制が依然として整備途上であり、今後の規制動向が市場心理に予期せぬ影響を及ぼすおそれがあります。
- 戦略提案:新規投資家は価格が3.40〜3.45ドルのレンジまで下落した際に分割投資を検討し、3.20ドル以下でのストップロス設定を推奨します。また、XRPが3.70ドルを出来高を伴って上抜けた際には、ポジションの追加も有効です。
総括
XRPは2025年7月、3.50ドルを突破し、強気テクニカルシグナルやオンチェーン活動、機関投資家による積極的な買い増しにより、連日で高値を更新しました。ただし、すべての投資家に慎重な姿勢が求められます。特に初心者はリスク許容度に応じてポジション量を調整し、ストップロスの設定を徹底してください。押し目を有効活用し、ボラティリティの中でも着実な資産形成を目指しましょう。